バレルサウナに使用されている木材は、いくつか種類があります。

取り扱われている木材の特徴などの違いを見ていきましょう。

サウナに木材が使われる理由

自宅用のサウナだけでなく、施設のサウナでも壁や床などを中心に木材が使用されていることがかなり多いですよね?

なぜサウナには木材が使用されているのか?それには理由があります。

断熱効果や調湿効果が良い

木材は、水分を適度に含んでいることから断熱性に優れています。

また、呼吸をしているように無駄な水分を吸ってくれてサウナ室内が乾燥したら水分を吐き出す性質もありますので、サウナ室内の湿度もしっかりと保ってくれます。

他の素材と比べクッション性に優れている

木材は、多くの素材の中でも触ると柔らかさを感じられるほどクッション性に優れています。

もし、サウナ室内で転倒したことを考えると大理石の床だとケガの可能性が高いですが木材ですと、そこまで大きなケガにはつながりにくいですよね。

肌触りや香りがよくリラックス効果もある

サウナ内の壁や座る個所が木材以外の素材ですと、熱を貯めすぎて座ったり触ることができないくらい高温になることがあります。

木材には、そういったことはほとんど起こらず人が触れても問題ない温度を保つことができ肌触りも優しく天然木の香りにはリラックス効果もあります。

様々な理由から、サウナには木材が非常に適していることがわかりますね。

sa!unaで扱うバレルサウナの木材の種類別特徴と価格の比較表

サウーナで扱っているバレルサウナの木材別を、特徴などを中心に比較表で見ていきましょう。

木材(使用例)産地価格面強度・耐久性保温性
熱伝導率
色・木目香り

パイン(松)
世界各地低価格
サウーナオプション
+0円
強度:弱め保温性:中
熱伝導率:低い
淡黄褐色ないし
桃褐色
産地による

ツガ
北米、日本比較的低価格
サウーナオプション
+50,000円(2.3mまで)
+75,000円(2.4m以上)
強度:中保温性:中白色
美しい
良い・強め

レッドシダー
アメリカ産が多い中価格
サウーナオプション
+120,000円(2.3mまで)
+180,000円(2.4m以上)
耐久性:高い保温性:高い美しい

ヒノキ
日本高め
サウーナオプション
+300,000円
耐久性:高い熱伝導率:低い淡黄色
美しい
かなり良い

さらに各木材の特徴などを、詳しく見て行きましょう。

パイン(松)木材の特徴

パイン(松)の主な特徴は、以下のようなものです。

  • ねじれやすい
  • 比較的安価
  • 加工しやすい
  • 肌触りが良い
  • 年数で風合いが変わる

建材としては最もポピュラーなイメージの松ですが、扱いやすく比較的安価な反面ねじれを起こしやすく強度も他の木材と比較すると低めです。

サーモウッド加工を施すと、非常に強度が上がるためパインを使用の際は加工オプションがおすすめです。

また、長期間使用することで風合いが変わるため、その変化を楽しむアンティーク家具にも多く使用されています。

  • コストを抑えたい方
  • 経年の風合いを楽しみたい方

ツガ木材の特徴

ツガの主な特徴は、以下のようなものです。

  • 硬く強度が高いが加工が難しい
  • 狂いが生じやすい
  • 木目が美しい

強度が高いため、建材として多く使われていますが非常に硬く加工が難しいため職人さんからの人気は少し低めだそう。

ご神木としても使われたり、樹皮からタンニンを取り漁網を染めるのに使用されるなど古くから愛されている木材です。

ツガがおすすめな方は、以下のようなタイプの方です。

  • 高い耐久性を求める方
  • 木目を生かしたサウナを作りたい方

レッドシダー木材の特徴

  • 断熱効果に優れている
  • 耐久性が高い
  • 風雨に強く腐敗しにくい

シダーは雨風に強く、高い耐久性があり腐敗もしにくいとされている木材です。

サウナ内部の高い温度にも強く、膨張や収縮を起こしにくいので非常にサウナ向きであると言えます。

レッドシダーがおすすめな方は、以下のようなタイプの方です。

  • 雨の多い地域に住んでいる方
  • 湿度の高めの場所にサウナを設置したい方

ヒノキ(杉)木材の特徴

ヒノキには、以下のような特徴があります。

  • 熱伝導率が低く熱くなりにくい
  • 高価
  • 特有の香りでリラックス効果
  • 強度と耐朽性が高い

熱伝導率が低いため、サウナの中で熱くなりすぎません。

お風呂などによく使用されるように、水にも強いのが特徴的ですね。

香りの評価も高く、癒し効果も生み出します。

サウナ用の木材としても非常に向いていますが、唯一のデメリットは『高価である』という点ですね。

ヒノキがオススメな方は、以下のようなタイプの方です。

  • サウナ設置に高いこだわりがある
  • 耐久性の高いサウナを求めている
  • サウナに強く癒しを求めている

サウナの木材は腐らないの?

サウナに木材が適しているということは、触れてきましたがよくよく考えるとあんな高温多湿な状況でなぜサウナの木材は腐らないのか?気になりますよね。

それにはいくつかの理由があります。

  • 腐りにくい木材の種類を使用している
  • 木材を腐らせる菌は高温に弱い
  • サウナ室内は意外と湿度は低い

サウナの室内に使用されている木材は、ヒノキなどを中心に腐りにくく丈夫なものを使用しています。

さらに、木材を腐食させる菌は湿度は好むものの50度を超える環境では死滅してしまうことがほとんどですので、サウナ室内では繁殖しません。

サウナ室内の木材が腐食する理由は、基本的に使用後のメンテナンスの問題と考えられますので使用後のメンテナンスはきちんと行う事をおすすめします。

サウナの木材はカビないの?

サウナ室内の木材は、メンテナンスをきちんと行わないとカビが発生します。

カビが繁殖する大きな原因は、以下の3つ。

  1. 湿度と温度
  2. 汗と皮脂
  3. 密閉空間

湿度と密閉というのは、特に大きく関係してきます。

正しくメンテナンスを行えば、カビが発生しにくい状況にすることができます。

  • 換気
  • 湿度の管理
  • 掃除

サウナ利用後は、必ず換気を行いサウナ室内を乾燥させましょう。

皮脂などが、室内に残りにくいようにタオルやマットの上に座るなどの対策も良いですね。

定期的に皮脂を中性洗剤などで取り除くと、非常に良い状態を保つことができます。

サウナの木材はサーモウッド加工や塗装で耐久性もアップができる

サウナの木材は、サーモウッド加工や塗装を行うことで耐久性をかなり上昇させることができます。

サーモウッド加工とは?

フィンランド国立建築技術センターが開発、特許を取得した木材に特殊な熱処理を施すことで強度を上昇させる加工です。

化学物質などは使用しないので、環境に優しくサウナ本体の寿命を延ばしてくれる優れた技術となっています。

断熱性が30パーセント向上し、カビが発生しにくく2年間腐葉土に埋め続ける試験でもほとんど腐らないという耐久性が証明されました。

サーモウッド加工だけでなく、サウーナでは本体への塗装も植物油でできた環境に優しい塗装剤を使用しています。

サウーナでは、使用する方の体と自然へ配慮しながらバレルサウナを大切に作っています。